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2025.12.18

コラム

太陽光発電で増える「出力制御」という課題

1はじめに|太陽光発電で増える「出力制御」という課題

2出力制御とは?太陽光発電の基本的な仕組み

3オンライン制御とオフライン制御の違い
3-1. オンライン制御(リアルタイム制御)
3-2. オフライン制御(スケジュール制御)
3-3. 小規模発電所でもオンライン制御が必要になる背景

4出力制御が売電収益に与える影響

5 出力抑制のロスを減らすために必要な対策
5-1. パワコンのオンライン制御対応確認
5-2. 制御機器・通信ユニットの導入
5-3. 遠隔監視システムの設置
5-4. 過積載率・パワコン容量の見直し
5-5. 点検・更新は専門業者に依頼すべき理由

6まとめ|出力制御時代の太陽光発電は「対応の早さ」が収益を左右する

 

1.はじめに|太陽光発電で増える「出力制御」という課題
太陽光発電所を所有されているオーナー様にとって、運用課題として急増しているのが「出力制御(出力抑制)」です。

再エネ導入の拡大により、電力系統の安定を守るための制御が全国的に増加し、これまで大規模発電所が中心だった仕組みが 低圧・小規模発電所にも拡大 しています。

特に最近は「オンライン制御(リアルタイム制御)」の導入が進み、パワコンや通信機器の対応が必須となるケースが増えています。

 

本記事では、太陽光発電の出力制御の仕組みや種類、収益への影響、オンライン制御対応の必要性、そして橋本電気が提供できる最適化サポートまで詳しく解説します。

 

2.出力制御とは?太陽光発電の基本的な仕組み
出力制御とは、電力会社が電力系統とのバランスを維持するため、太陽光発電所の発電量を一時的に制限する仕組みです。

電力は「需要と供給」が常に一致していなければならず、

春や秋の晴天日

電力需要が少ない時間帯

再エネ比率が高い地域

では供給が過剰になりやすく、周波数の乱れや大規模停電につながる恐れがあります。

そのため電力会社が制御指令を出し、パワコンが自動的に発電量を下げる仕組みが出力制御です。

 

  1. オンライン制御とオフライン制御の違い
    出力制御には オンライン制御 と オフライン制御 の2種類があります。
    それぞれの仕組みと特徴を理解することは、適切な設備更新や運用最適化に欠かせません。

 

3-1. オンライン制御(リアルタイム制御)

オンライン制御とは、通信機器を介して電力会社からリアルタイムに指令を受け取り、瞬時にパワコンが出力を調整する方式です。

 

特徴

電力会社からの指令を即時に受信

必要最小限の抑制で済むためロスが減る

地域の状況に応じて細やかな制御が可能

小規模発電所でも導入が求められる傾向

全国的な制度改正により、オンライン制御へのシフトが強まっています。

 

3-2. オフライン制御(スケジュール制御)

オフライン制御は、事前に通知される制御日程に従って、決まった期間だけ出力を抑える方式です。

 

特徴

通信設備が不要

事業者側がスケジュールで制御

リアルタイム性は低い

低圧発電所では以前主流でしたが、近年はオンライン制御への移行が進んでいます。

 

3-3. 小規模発電所でもオンライン制御が必要になる背景

ここ数年で「低圧だから制御対象外」という前提が崩れています。

その理由は以下の通りです。

再エネ普及で地域系統が逼迫

低圧でも一帯で見ると大きな発電量

電力会社の制御技術の高度化

制御ルールの公平性向上

地域によってはオンライン制御非対応=連系不可の場合も

結果として、10kW・50kWの低圧発電所でもオンライン制御対応が必要な状況になっています。

 

4.出力制御が売電収益に与える影響
出力制御は発電量を直接抑えるため、売電収益に影響します。

主な影響例

・晴天日でも発電量が抑えられる

・年間の売電収入が数%減少

・制御頻度が多い地域では年間数万円〜十数万円の損失

・投資回収期間が延長

・オンライン制御対応のパワコンに交換することで「不要な制御」が減り、ロスを抑えられるケースもあります。

 

  1. 出力抑制のロスを減らすために必要な対策

小規模発電所でも、以下の対策を行うことでロスを最小化できます。

 

5-1. パワコンのオンライン制御対応を確認

古いパワコンではリアルタイム制御に対応していない場合があります。

最新パワコンへの交換はロス低減に効果的です。

 

5-2. 制御機器・通信ユニットの導入

オンライン制御には通信装置が不可欠です。

(地域ごとに仕様が異なるため要確認)

 

5-3. 遠隔監視システムの導入

出力制御の状況、異常、発電状況の変化などをリアルタイムで把握できます。

5-4. 過積載とパワコン容量の最適化

ピークカット+出力制御が重なるとダブルロスになるため、容量設計の見直しが必要です。

 

5-5. 専門業者による点検・設備更新

制度・設備・通信の知識が必要となるため、専門業者に依頼することが最も確実です。

 

  1. まとめ|出力制御時代の太陽光発電は「対応の早さ」が収益を守る
    太陽光発電の出力制御は、再エネ普及に伴い全国で増加しており、今後ますます重要性が高まります。オンライン制御・オフライン制御の違いを理解し、特に小規模発電所でも早期に対応を進めることで、発電ロスを抑え、長期的な収益を守ることができます。

橋本電気では、出力制御対策・パワコン交換・通信機器導入・設備点検までトータルサポートを提供しています。

太陽光発電所の運用最適化についてお困りごとがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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